今回読んだ本はこちら。
教員は公務員。
公務員の前身と言えば、武士。
ということで、幕末の志士たちの遺した言葉から、何かを学び取ろうとしていた時期がありました。
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そして今回の「言志四録」
書かれたのは佐藤一斎という方です。
そして佐久間象山の象山塾の門下生が、吉田松陰であったり、坂本龍馬であったり。
言わば齋藤一斎は、幕末の志士たちの「おじいちゃん」的存在なわけであり、彼の遺した言葉が、孫弟子である幕末の志士たちに受け継がれているわけです。
西郷隆盛も持ち歩いていたみたいですね。
うひょー、凄い本に出会ってしまった。
たまたま「読書のすすめ」という素敵な本屋さんにお邪魔することになり、
そこの店員さんに紹介してもらった本です。
運命的なようで、出会うべくして出会った本のように思います。
どっひゃー。
書かれている内容は、「なるほどなぁ」と思わせられることばかり。
その中でも特に響いたものをまとめます。
(原文だと漢字に直すのが大変なので、ニュアンスで)
①
人の言葉はまずすべて聞き入れて、その上で判断すること。
拒否するでもなく、惑わされるでもなく。
人の意見や忠告を受け入れられる者であって、
初めて人に対して意見したり忠告したりすることができる。
②
ギリギリの状態まで気が満ちて、ある時一気に開いて現れてくる者が「花」
③
自信を失うと、人からの信用を失う。
人からの信用を失うと、すべて失う。
④
人は特に口を慎まなければならない。
口の機能は、言葉を発することと飲食すること。
言葉を慎まないと禍を招き、飲食を慎まないと病気を招く。
まさに「禍は口より出でて、病気は口より入る」
⑤
官職に就く者にとって好ましい四字
「公、正、清、敬」
好ましくない四字
「私、邪、濁、傲」
⑥
春風のように人に接し、秋霜のように自らを慎む。
⑦
大きな問題に直面した時、すぐに決断せず、寝る前に半分くらい考えて寝る。
起きたら続きを考える。そうすると、解決の一筋が見えてくる。
あとは一つ一つ問題を処理していくだけ。
⑧
物事を処理しようとするとき、まずは全体のありさまをみて、後から細かなところに進んでいくとよい。
⑨
怒りの感情は気を荒くする。
欲が多いと気を消耗する。
怒りと欲を抑えることは、身体の養生でもある。
⑩
羊を動かす時、前から引いても上手くいかない。
後ろから追うようにすると前に進む。
人を動かすときもそう。後ろから励まし自力で進ませる方が上手くいく。
⑪
人の短所より長所に目を向けるべし。
人の短所を見ると自分の方が優れていると思い、自分の為にならない。
人の長所を見ると相手に学ぼうとするから、有益である。
⑫
人は楽しむことが必要。
楽しみとは、外にあるものではなく内にあるもの。
⑬
寒暑、栄枯は天地の呼吸。
苦楽、栄辱は人生の呼吸。
世界は活物である。
⑭
忙しい中に余裕を生み出し、
苦しみの中に楽しみを見つけるような工夫が大切。
⑮
怠けていると、冬の日も長く感じる。
勉め励んでいると、夏の日も短く感じる。
時間の長さは心持ち次第。年そのものではない。
そして最後。
特に良いなと思ったのが、これ。
⑯
禍がないことを幸福と思えばいい。
恥をかかなければ栄誉なのである。
若くして死ななければ長寿と言える。
飢えることがなければ富んでいるのと同じこと。
今、いろんなビジネス本や自己啓発本が出ていますが、結構どれも似たようなことを言っています。
一度こうした古典的な、本質に迫る本を読んでみるのもいいですよ(^^)
おもしろおかしくやるんべぇ♪